大学入試センターの中間報告段階ですが、様々な振り返りも出てきています。
それらも踏まえて、ここでも今回の「情報Ⅰ」についてわかったことをまとめてお伝えします。
【全体の様子】
まず先日の大学共通テスト、初年度となった「情報Ⅰ」受験者数が301934人のようです。
総志願者495171人のため、全体の6割といったところでしょうか。
今後も大学の動向次第で増えていくでしょう。
平均点は、1月24日現在の速報では69.46点とのこと。
英語のリスニングが導入初年度72.5点だったと考えると、妥当なところでしょうか。
(いつも問題作成者の方々はすごいと思います…。)
ただ、英語はその後4年間で得点率が毎年どんどん落ちていきました…。
来年からの「情報Ⅰ」は同じ傾向だと考えると、できるうちにしっかり対策することがよさそうです。
【今年の試験問題】
60分で問題用紙32ページ、文章量が多く読解力が求められました。
また、情報知識ももちろん必要ですが、実社会に基づく場面における情報活用を用いた問題で、論理的思考力が必要だったようです。
どの問題も試作問題に近く、社会勉強も兼ねているような、教科書に準じた問題だったという意見が多いです。
<構成>
◆第1問 情報通信ネットワークとデータの活用 コミュニケーションと情報デザイン
◆第2問 A 情報通信ネットワークとデータの活用
第2問 B コンピュータとプログラミング
◆第3問 コンピュータとプログラミング
◆第4問 情報通信ネットワークとデータの活用
※プログラミングコードは当校でも行うPythonを使ったものでした。
【ここから考えること】
今回は初年度ということから、ここから「情報Ⅰ」は難しくなっていくと言われています。
ただ、暗記というよりも読解力や論理的思考力など、これからの社会を見据えた力に重点を置いていくことは変わらないと考えられます。
だとすると、早くからプログラミング教育を受けることで得意科目、直前期は復習レベルでよい有利な科目になるのではないでしょうか。
それだけ、大きな差が生まれてくる科目になると感じました。
では、当校で何ができるか、何が伸ばせるのか。
様々ありますが、この「情報Ⅰ」だけに絞って考えると、次のようなことが言えます。
●就学前~中学校までは、プログラミング教育を通じて物の見方や考え方を体感しながら伸ばしていくことで、論理的思考力を伸ばすことができる。
●読解力も求められるジュニアプログラミング検定や、情報Ⅰとかなり範囲が近い国家資格のITパスポートなど、検定や資格試験を通して高校での授業までに大きなアドバンテージを身につけることができる。
●中学3年生~高校2年生では、教科書に沿ったものも含めてゆとりをもって授業対策・受験対策ができる。
もちろん、高校3年生になってからでも対策はできます。
しかし、早くから教育的価値が高い学習を積み重ねていくことで、後々慌てずに、むしろ得意科目として差別化できるようになっていることでしょう。
重ねて言いますが、学習の目的は受験に限ったことではありません。
ただ、子どもたちの可能性を広げるうえで、もし希望した時にゆとりをもって進める力がついているとしたら、それは大きな強みになります。
子どもたちの選択肢を広げることにつながっているんだなと、今回の大学受験問題を見ていて改めて感じました。
社会を見据えながら、子どもたちのこれからを考える一助になれれば幸いです。