少しずつ秋の気配を感じる季節になりましたね
近くの公園でもどんぐりを拾う子どもたちが増えてきました、みんな楽しそう!
猛暑日が続いて子どもたちも外遊びを制限されることも多かったことでしょう。
過ごしやすい気候が続いて、外遊びがたくさんできるといいですね。
さて本日は教育について、少し真面目なお話になります。
以前ご相談があったことです。
ある習い事先でお子様がなかなかの大作を作られたそうです。
保護者様が「すごいねぇ!」と感嘆の声をあげられて、お子様も満足した顔。
先生が「ここを頑張って作ってくれましたよ」とのやり取りがあったそうです。
これはよくある光景でしょうか。
では、題名のように「何を見て成長と感じますか?」と問われたら皆様はどう考えますか?
子どもの作った作品? 満足した子どもの顔? 通って作りあげたこと?
おそらく何を重視するかで変わるので絶対の答えはないと思います。
ただ、実はこのご相談、続きがあります。
家に戻った後に保護者様がどう作ったか、また同じように家でも作れないかなど話したそうです。
すると、骨組みや構想など大部分を先生が作っていたため、お子様は再現ができないとのこと。
保護者様はそこでこれは成長したのだろうかと、ふと疑問が浮かんだとのことでした。
これはお子様とよくお話されるご家庭だから気付けた疑問かもしれません。
私はここに教育で大事なことが示唆されていると感じました。
このケースであれば、
・子どもが一人では思いつかない作品を作ったことで、満足感や自己肯定感を得ることができた。新しい世界が広がった。
・一方で技術面や思考面では、どこまで次に活かせるのか、身についたのか不透明。
ということでしょうか。
先も話したように求めることによって満足度は変わることでしょう。こんなこともできると世界を広げることが目的であれば大成功のケースです。
ただし、学んだことが身について次に自分の力で学びを活かしてほしいと望むと、不足を感じるのでしょう。
ここで大事なことは、これがずっと続くようだと、お子様の成長は望むほど伸びてこない危険があるということです。
それぞれの時間の目標や目的があるでしょうから、今回はこれ、次回はもっと技術的な習得に重きが置かれるなどなら問題ないと思います。
しかし、見栄えにこだわるばかりに、ずっと先生が手助けしすぎて根本を作成し続けてしまうと、子どもの試行錯誤からの学びの機会を奪い続けてしまうことになります。これは大きな機会損失です。
ですので、もしお子様の成長を確認したい場合には、作った作品の質だけに目を向けず、合わせて身についたものを見られるといいのではないでしょうか。
例えば、
★一人で同じように作ることができるのか(再現性)
★作品作りで使った技術や考え方を他に応用できるのか(発展性、応用力)
★もっと作ってみたいと前向きか(意欲・挑戦の気持ち)
など。
これが全部身についていたら、なんだかどんどん次の学習段階に入っていくと思いませんか?
私も見ていて、このようなある種のゾーンに入ったお子様の成長速度にはいつも驚かされますし、目を輝かせて次々と進んでいく姿は、とても嬉しい気持ちになります!
再度申し上げますが、学校や他の習い事で毎時間全ての成長を満たすのは難しいです。
限られた時間の中で、それぞれの授業段階や習得状況に合わせてでどこを重点にするか絞ることも必要です。
ただ、それが何か月も同じ状態のままになるのであれば、目的によっては少し注意が必要だと感じたお話でした。
もちろん、当校ではこれらを意識して、新しい世界との出会いも、能力を身につけることも、しっかりとバランスをとって子どもたちの成長を担っていきます!
気になる方はぜひ一度お問い合わせください♪
余談ですが、学校の通知表(二期制だと来週受け取りですね)、こちらも各教科同じような項目になっています。
「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に取り組む態度・人間性」の3観点で各教科成績をつけることが学習指導要領のもとで定められているからです。
細かな文言は学校ごとに、学年や教科ごとに違いがありますが、根幹は同じです。
もし余裕があれば、確認してみるとよいかもしれませんね。