こんにちは!iTeen茨木太田校です。
本日は情報教育の必修化におけるキーワードの一つ、『society 5.0』について簡単に(?)まとめます。
society 5.0は、国が目指している在るべき未来社会の呼称です。
情報教育に関連付けて言及されますが、あくまでその社会を目指すために情報教育が必須、という意味で、society 5.0がプログラミング用語であるとかそういったわけではありません。
『サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)』
と、内閣府のHPでは記載されています。
イメージしやすいかというと、「うーん…」という方が大半だと思います。
まず前提として、society 1.0から始まる一連の社会の姿があります。
society 1.0 …狩猟社会
society 2.0 …農耕社会
society 3.0 …工業社会
society 4.0 …情報社会(現在)
これらそれぞれの違いは分かりやすいと思いますが、
「5.0と4.0はどう違うの?」と疑問が生まれるかもしれません。
たしかに、現在の時点で世界はサイバー空間でつながり、どこからでも情報を得られ発信できる便利な世の中となっています。
しかし現在では、
人がサイバー空間へアクセスし、
人が情報分析をし、
人が物を作る・あるいは物を作るロボットを操作する
のが主流です。
それによって、人が行うことによるいろいろな制約が生じ、膨大な情報を処理・活用しきれていない現状があります。
society 5.0では、人が能動的にアクセス・操作する部分をAIが担い、さらに新たな価値を生み出す社会となります。
たとえば、私は趣味が一人旅で、きれいな景色と海鮮を目的にドライブすることが好きです。
その際、
『景色がきれいな観光地』『海鮮がおいしい観光地』『そこまで車でどれくらいかかるか』など、
自分で一つ一つについてインターネット、あるいは人づてに聞く等で調べて、
それらを統合し計画を立てることになります。
計画に時間がかかりますし、最短ルートが超渋滞していて満足に楽しめなかったりするかもしれません。
ここにAIの力が加わるとどうなるでしょうか。
私の過去の行動や同じような行動をしている人のデータ、
車のナビや速度、距離等のデータを学習、
あるいは天候データや渋滞情報まで加え、
最高にストレスフリーで満足な旅の計画をコンピュータが提示してくれるんですね。
さらに自動運転の技術もAIの範疇です。
また、これもたとえばですが、
地方の過疎地がAIでサジェストされやすいように工夫し、観光で地域の活性化を促したり、
老後で不自由になっても自動運転による旅行者が増えたり、
そんな経済発展につながる可能性があります。
「計画を立てるの自体が好き」「運転するの自体が好き」という方も一定数おられると思います。
私もそのクチですがそれはさておき。
上記はあくまで趣味の例ですがこのように、
①現実世界の出来事をサイバー世界でAIが学び取り、
②AIが付加価値を加えた提案や機械への指示を実行、
③それらをもとに現実世界での行動や動作が起こり、
①に戻りループする
この構造が、society 5.0における社会の姿です。
そしてあくまでその社会の恩恵を受けるのは我々人であり、様々な制約・格差・得手不得手などから解放された豊かな社会が目指されています。
と、いう方向に向かって今学校教育も変化しています。
『社会構造の変化』というと、並大抵のことではありません。
何せ人類が誕生してからまだ3回しか起こっていないんです。すごい時代に生まれたもんです。
様々な困難もあるでしょうが、解決しながら一歩ずつでも進んでいきたいものです。
そして、
このような社会で働く今の子どもたちにとって、プログラミングやパソコン、情報を扱う技術が必須であることはご理解いただけるでしょうし、
このような社会で活躍できる人材を育てていきたいと考えています。
まとめてみて私自身も身が引き締まる思いなのでした。