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第58回教室日記
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こんにちは。

iTeen和歌山駅前校の大野です。

今回は、前回の続きである「なぜ順次処理は意識しづらいのか」というテーマを考えたい所ですが、少し間が空いてしまったため簡単におさらいから始めたいと思います。


~順次処理おさらい~

コンピューターはひとつひとつ順番に処理を行います。これを順次処理と言います。プログラムを作ることにおいて避けては通れない最重要事項です。順次処理を意識できるとプログラミングの能力が飛躍的にアップします。

しかし、この順次処理はなかなかに意識しづらいものになっています。


~本題【順次処理の意識】~

それでは、なぜ順次処理が意識しづらいのかを考えていきましょう。

プログラミングの基礎には順次処理のほかに「繰り返し」「分岐」の2つがあります。どちらかといえばこの2つの方が扱いが難しそうですが、この2つはScratchの中にブロックとして目に見える存在として用意されています。

さらに、この2つのブロックは必ずと言ってもいいほど何かしらのプログラムを作る際によく使います。なので、特に意識せずとも何度も使っていくうちになんとなく頭の中にインプットされていきます(もちろんこの2つもしっかりと理解する必要はあります)。


しかし、「順次処理」というブロックは存在せず、作るプログラムによってその都度変わっていくため、形として捉えにくいということが順次処理が意識しづらい大きな原因です。


また、順次処理によるプログラムの不具合が実際に起こらないと順次処理についての理解が深まりづらく、Scratchでは簡単なプログラムや少しだけ複雑なプラグラムなどでは、多少順番が違ってもあまり違和感なく動き、むしろ順番を間違ったことによって面白い動きをしてしまうことで、子どもたちがそれに気を取られてしまうといったことも少なくありません。


まとめると、順次処理は実体(ブロック)がないことと、プログラムの根幹に関わるような(面白おかしい動きをするようなものではなく、ゲームの進行が不可になる等)不具合が実際に起きるまで重大さに気づきにくいことが意識しづらい原因になっています。

難しいプログラムになればなるほど順次処理が大事になってきます。

ということは、少し極端ですが順次処理を意識できていれば、難しいプログラムを作ることが出来るということになります。


~まとめ~

今回のテーマの意図は、「順次処理を意識できていないと難しいプログラムを作ることができないから意識をしていきましょう」ということではありません。

たしかに、難しいプログラムを作るためには順次処理が重要になってきますが、最初のうちから難しいプログラムを作る必要はないため、今現在順次処理を意識できていないからと言って焦る必要はありません。少しずつ実力を付けていき、だんだんと難しいプログラムを作っていくうちに必ず立ちはだかる壁として存在しているのでその時にたくさん考えれば自ずと意識が芽生えてきます。

子どもたちが順次処理を意識し、問題解決力を備えて自分の力で難しいプログラムを作ることが出来る日が来るのを楽しみにしています。