プログラミングを教えていると、毎日のように生徒から学ぶことがあります。
最近も、生徒と英語の話をしていたときに
「友達と別れるときは “Pleasure.” って軽く言うよ」
と教えてもらいました。
教科書では出てこない“リアルな英語”。
ネイティブの感覚って、すごく新鮮なんですよね。
こういう「子どもたちから教えてもらう瞬間」は、本当に好きで、毎回こっちが勉強させてもらっています。
自由に作れる子ほど、プログラムは “カオス” になる
ScratchでもPythonでも、
自由にどんどん作っていける子たちがいます。
こういう子は発想力も行動力もあって、
作りたいイメージに向かって一気に突っ走る。
ただ、その反面――
その場しのぎの条件分岐が増える
メッセージを乱発する
判定があちこちに散らばる
似た処理をコピーして増やしまくる
気づけば本人さえ追えない“迷宮コード”になることもある。
でも、これって実はぜんぜん悪いことじゃないんです。
むしろ
「自由に作れる」=素晴らしい才能の証拠。
最初から整理整頓できる子なんて、プロのエンジニアにもいません。
大切なのは、自由のあとに “整理の仕方” を知ること
iTeen姪浜校では、自由に作れる力をそのまま伸ばしながら、
次のステップとして “整理の仕方” をゆっくり身につけてもらう指導をしています。
たとえばScratchなら――
✔ 緑の旗は 1 個だけ
ゲームのスタート命令は「司令塔」だけが持つ。
これだけでプログラム全体が一気に読みやすくなる。
✔ 判定・ルール管理は“空のスプライト”へ
スコアやゲームオーバー、敵の出現などをひとまとめにすることで、
作品の土台がしっかりしてくる。
✔ 自作ブロック(関数)の多用
「同じ処理をまとめる=関数化」
これはPythonに進んだときに強力な武器になります。
こういう整理を「最初からやりなさい」とは言いません。
まずは自由に作って、“楽しい” をたくさん積んでから。
本人が「こっちの方が見やすい」と気づけるタイミングで一緒に整理していく。
これが一番自然で、一番伸びる方法なんです。
自由 × 整理 = プログラミングの本当の力
自由に作る力と
整理して仕組み化する力。
この2つが揃ったとき、
子どもたちの作品は急にレベルアップします。
Scratchでの整理がうまくできるようになると、
Pythonでの関数やクラスの考え方がスッと入ってくる。
「楽しい」から始めて、
「すごい」に変わっていく瞬間を見れるのが、
この仕事のいちばん良いところです。
おわりに
iTeen姪浜校では、ただプログラムを教えるのではなく、
子どもたちの“作りたい気持ち”と“育ちたい力”を
自然に伸ばせる環境づくりを大切にしています。
自由に作る楽しさ
うまくいかない時の試行錯誤
自分で気づく改善
できたときの達成感
その全部がプログラミングの魅力であり、
子どもたちの成長に直結する力です。
そんな瞬間を、これからも一緒に見守っていけたら嬉しいです。
