現実にあるものを題材にゲームを作るとき、「あれ、これってどんな動きをしているんだっけ?」「その動きを表すためにはどうすればいいんだろう?」という疑問が生まれます。
特にアクションゲームでは「重力」を考える必要があり、高校生になるまでは加速度運動という概念がないため取っ掛かりは難しいと思います。
しかし、下方向に等速で落ちるとプログラムしてみれば、ふわっと落ちる様子は不自然であることに気づくことができますので、その違和感から加速という考えにぼんやりでも近づいていけるのではないでしょうか。
さて、今回はまだScratchに触れたばかりの生徒さんの作品(現在鋭意作成中)についてのお話です。
釣りを題材にしたゲームなのですが、左右のカーソルキーとスペースキーで釣り針を動かすことができるようにプログラムしています。
キーを押していないときには釣り針はゆっくりと下がっていくようにしました。
「水中での動きだから等速で動かしてみよう」などという話はしませんが、「こうすれば水の中での動きに見える」と考えてもらえたみたいです。
「リールを巻くときは釣り針のスピードが速い」とか、「深いところにいる魚のほうが強い(釣りにくい?)」といった工夫をしたいとアイデアはどんどんと出てきます。
それをどうすればゲームで表現できるのか考えることでグングンと力がついていくことが実感できます。
普段何気なく見ているものがどんな動きをしているのかに注目することで、いろいろなことに興味をもってもらえたらうれしいですね。